オリジナルー041


最初に左の女の子を描いて、この子に似合う制服をと思ったんです。だけど学校にはいろんな体形のひとがいるし、同じ制服をボインちゃんな子が着たらどんな感じになるかなと右の子を描きました。
このひと、体形にぴったり合うように制服を改造してますからこう見えてすごい裁縫上手です。それともお金持っててお店に頼んだのかな。
下描きしてるときはてきとうにイメージを描きつけてるだけですが、色を塗り始めると途端にいろんなことを考え始めます。
左の子はこどもっぽい自分の身体が嫌いで、硬くてすぐにはねる髪も、への字の口も大嫌い。とにかくコンプレックスは多いけど、それも自分だからしょうがない、と諦めてしまっている子。だから自分がいつまでも好きになれず、むっつりした顔ばかりしているの。こどもっぽい制服のデザインもださいと思ってる。
対して右の子はどんどん自分のいいように変えていく子。胸の大きさに合わせると大きいサイズの制服しかなくておデブに見えちゃうのを改造して、身体の線に合わせたり、自分をすてきに見せることに余念がない。と言うより自分が満足するようにしてるのかな。巻き髪もゴージャスな気分になれるのが好きだから、毎朝せっせと巻いていて、周りからは「お蝶夫人」などと言ってからかわれるけど全然気にしてないの。だって自分がすてきだと思ってやってることだから。
「見た目」って人間の性格にいっぱい影響を与えるよね。でも性格も、「見た目」に影響を与える。
このふたりはそういうお話を背負っているのね。
なんてことを、塗り塗りしながら考えてました。